脳のしくみ

2009年6月23日 (火)

第022回「マヒとは」

022

脳の働きについてまとめてみました。

弟の場合、右脳(右半球)損傷なので、

肉体機能は、左半身マヒとなり

精神機能は、

「直感 空間 感性 感情 芸術 音楽」

などに影響が表れます。

左脳(左半球)を損傷すると

肉体機能は、右半身マヒとなり、

精神機能

「理論 平面 科学 論理 理性 言葉」

などに影響が表れます。

脳の損傷部によって障害のあらわれ方は違います。

脳機能については次回にて。

【前回】→第021回「早期リハビリ」

【次回】→第023回「脳とリハビリ」

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第023回「脳とリハビリ」

023

(前回の続き)

脳細胞が壊死部位によって、障害のあらわれ方は違います。

前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉、小脳と分けましたが

簡略して書いてます。詳しく分けると・・

023

①前頭連合野・・思考、計画、判断、

                      自己判断、抑制

②ブローカ野 ・・言語(書く、話す)

③運動野・・随意運動の統制

④体性感覚野・・触覚、痛覚、深部感覚の知覚

⑤頭頂連合野・・感覚情報の統合

⑥聴覚野・・聴覚情報の知覚

⑦ウェルニッケ野・・言語の理解(読む、聴く)

⑧側頭連合野・・視覚、聴覚の知覚。

                        認識(扁桃核)、記憶(海馬)

⑨視覚野・・視覚情報の知覚

脳の絵を立体的に描けばもう少し部位が分かりやすい

かもしれません(;´Д`)左脳側(左半球)から見た絵です。

右脳(右半球)からだと、また障害のあらわれ方が違います。

右脳側から見ても、上図に描かれた部位の位置と

同じですが(言語機能は除く)「記憶」というものでも

右脳と左脳の役割は全く違います。

脳についてちまちま描いているので

↓参考になれば幸いです。

 脳のしくみ  脳のしくみ①

  脳のしくみ②、 脳のしくみ③、 脳のしくみ④

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母は左半身マヒの祖父を見てきた事もあり

15年以上前の知識で、肉体が動かない事を

私に説明してきた時、すごくケンカしました。(苦笑)

「闘うリハビリ」の放送を観せたおかげで、

理解して頂きました。

衝突はするものの親という存在は

本当にありがたいもので早く

恩返しをしたいものです。

【前回】→第022回「マヒとは」

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第026回「『左』半身マヒ①」①/2

026

3コマ目の出来事を目の当たりにし、

これが左(半側)空間無視なのかと

実感するのでした。<半側身体失認>とは、

マヒ側の半身を認識していない状態です。

つまり、機能している右半身が全身の感覚という脳が

誤認識した状態で、マヒをしている半身は自分の身体と

認識していないので、この頃は半身がマヒしていると

いう感覚はないです。

その上、半側空間無視と半側を認識していない

状態なので、3コマ目の様な事になりました。

弟からすると、何故か「手」だけが自分の

右二の腕に触れているのか?誰かの腕だけの

感触はあるけど、左側には誰もいない

・・と、とても不可思議な感覚だったかと思われます。

空間認知は左脳右脳共に存在していますが

空間認知の殆どが右脳に局在しているというのが

定説化しているので障害としては、右脳側を損傷

すると半側空間無視などが表われ易いです。

同名半盲について↓

第078回「メガネ①」第081回「メガネ④」

【前回】→第025回「吸引」

【次回】→第027回「『左』半身マヒ②」

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第027回「『左』半身マヒ②」②/2

027_2

「失語症」については、右利きで左脳損傷

時、右半身マヒの方に表れる症状です。

左半身マヒの人でも「交叉性失語」といい、

純粋な右利きでも失語症が見られる事があります。

交叉性失語の場合、回復しやすいのが特徴ですが

弟にそれが当てはまるのかは、よく分かりません。

失語症を発症するのは、脳に存在する

言語中枢が関係している為ですが、

言語中枢については→【第046回「吃音症②」】

にて詳しく説明しています。

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前回の記事にて、右脳は空間認知機能が

局在している為、右脳損傷時の特徴として、

半側空間無視が表われ、

左脳は言語認知機能が局在している為、

左脳損傷時の特徴として、失語症(失読症)などが表われます。

ちなみに言語中枢(左脳)が活性化している時、

空間認知機能(左脳)は言語中枢と常に繋がっている関係

なので、活性化し易く、言葉を発しようとすれば、空間認知

機能にも強い刺激を与えている為、右脳損傷時よりは

空間認知ができるという事かもしれません。

【前回】→第026回「『左』半身マヒ①」

【次回】→第028回「リハビリの先生」

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第034回「しびれ②」②/2

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「中枢性疼痛」は少しでも触れられると痛くて仕方なく・・・

リハビリの指導をするにも、身体に触れる事が難しい為、

リハビリに遅れが生じてしまいます・・

中枢性疼痛は、視床痛(視床梗塞、視床出血)

、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、脳幹病変などが

原因で発症します。

例えば夏場で扇風機やクーラーの風が

身体に当たるだけでも痛いという方もいます。

脳卒中を発症し、末梢性疼痛の痛みを

知っている人は中枢性疼痛がどれだけ

辛いかは理解、共感しているかと思います。

(中枢性は末梢性の痛みの数倍以上あるかと思われます)

こちらのHP↓がかなり参考になるかと思います。

【脊髄損傷後の中枢性の神経因性疼痛】

奥様が中枢性疼痛に苦しみ、その痛み

苦しみを周囲への理解を

深めさせたい為に作成されたHPです。

脊髄損傷による中枢性疼痛の場合、全身に表われます。

上記で挙げた(脳疾患)原因による

中枢性疼痛の場合は半身です。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

疼痛の痛みを知らない人にとってこの痛みはどの様な事か

あまり理解されていない現状(発症頻度が低い事もあり)で、

その為、中枢性疼痛の患者さんに対する接し方、

介護、介助なども定まっておらず、現場(救急病院)の方

は手探りで行っている現状かと思われます。

(中枢性疼痛という言葉自体知らない方もいるかもしれません)

リハビリ病院の場合、感覚障害の判定が

あるので、分かっているかと思いますが・・

(先生、看護士、PT、OT、STの連携ができていれば・・)

今現在中枢性疼痛の決定的な治療法は確立してません。

中枢性疼痛に対する対応→【PDF形式】

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あと考えられる治療法は再生医療でしょうか・・・?

(中枢性疼痛による再生医療確立はしてません。

これは私見ですので、参考程度に留めて下さい)

再生医療について→再生医療

【前回】→第033回「しびれ①」

【次回】→第035回「神経細胞①」

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2009年6月24日 (水)

第043回「性格の変化」

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弟がお喋りになった事はプラスかもと思ったりします。

お祖父ちゃんは、元々言い方がキツい方だった様ですが、

脳出血を発症した後、更にワガママとなり、感情を爆発

しやすくなった様です。孫なんで、そんなワガママな姿を

一切見てなく(見せてないだけ?)弟が脳梗塞に

ならなかったら、お祖父ちゃんのそんな面を知る事は

なかったんだろうなと思ったりします。

お祖父ちゃんも弟も「性格」が変わってしまったというよりは・・

身体が不自由になった事により、他の人に自分の事を伝えようと

第072回「意思疎通①」

多弁となり、理解してもらおうとしているのかとも思います。

前頭連合野の前頭眼窩野(ぜんとうがんかや)は

情動の抑制を司ると言われ、この部位を損傷し、

真面目だった人が無責任で衝動的な性格になった

という例(フィニアス・ゲージ)があります。

――――――――――――――――――――――――

言語を発するというのは、一般的には言語中枢が

ある左脳→第046回「吃音症②」で行いますが・・

男性は左脳で会話を行いますが、(個人差はあります)

女性は右脳も使いながら会話を行います。

女性は感情を交えながら、時には本筋とは関係ない会話へ

展開し(脳梁の違いで、本筋と別の話を同時進行できる。

本筋へも戻れる)第045回「吃音症①」

記憶なども、感情が反映された記憶が多い傾向です。

男性からみると、関係ない話をする女性の会話内容に

理解ができなかったり、何故、昔の記憶を引き出して

怒ってくるのか、わざわざ記念日というものを

覚えている所など理解できないかと思われます(笑)が、

(女性からすると男性が覚えてない事が理解できなかったり)

これもまた男女の脳の特徴(全て当てはまるとは限りません)

なので、お互いに特徴を理解し、程よい距離感で付き合えば

いいかと思われます。

【前回】→第042回「マッサージ」

【次回】→第044回「朝の習慣」

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第045回「吃音症①」①/11

045

脳梗塞(脳卒中)の後遺症として、表面的には見え難い

障害が、「吃音(きつおん)」です。

一般的なイメージの「どもる」は連続型の吃音か

構音障害(口の麻痺による)によって言葉が上手く発せません。

045_2

脳梁が太いと左脳右脳の連動性が高くなり、

多くの情報に対し、同時処理ができます。

一方・・男性の脳梁は、女性と比べると細いですが

部分的に脳を使用する事ができる為、一つの事に対し、

女性の脳以上に集中する事ができます。

女性は、家にいて食事を作り、時間を持て

余している間に洗濯物を取り込んだり、

掃除をしたりと、全く別の行動に切り替え

同時に行えるのが女性脳の特徴です。

一つ一つの仕事に対する完成度はやはり

男性脳の方が女性脳より優れていますが、

一つの事を始めると、その作業を保留して

別の作業へと切り替える事ができないのが

男性脳の特徴です。

仕事は男性。家庭は女性。

・・と向いている役割が自然とおさまります。

統計的に脳梁は女性は太く、

男性は細いという特徴ですが

もちろん男性で女性脳、女性で男性脳

って人は今の世の中では溢れているので

男性だからこうだ~女性だからこうだ~

と脳梁の太さは、人それぞれなので

必ず当てはまる事でもないです。

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045_2

ADHDなどの原因の一つとして脳梁の前方が

細いという報告があります。

「片付けられない女性」というフレーズを

耳にした事がある方も多いかもしれませんが

ADHD(注意欠陥・多動性障害)

を発症すると、女性の脳梁は統計的に太いので、

並行して作業を行う事ができるはずが、

それまでやっていた事を忘れ、他の事を始めたり

する傾向があります。ADHDの方は、仕事に

まで支障がでてしまうので、周囲からの理解、

自分ができる事を把握し、工夫をしながら

生活環境を整えていく事を大切です。

ADHDについて描いてみました→第320回「AD/HD①」

【前回】→第044回「朝の習慣」

【次回】→第046回「吃音症②」

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第046回「吃音症②」②/11

046

ブローカ野】=運動性言語野は「前頭葉」に存在。

運動性言語中枢とも呼ばれ、自分の思考を

言葉や文章で表現するのに働く機能です。

ウェルニッケ野】=感覚性言語野は側頭葉に存在。

相手の言葉、自分の発した言葉を理解したり

文字を読んだり理解する時に働く機能です。

右利きの人が左脳を損傷すると「失語症」の症状が

表れるのは、二つの言語中枢が損傷した為です。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

中枢神経は損傷すると二度と再生できませんが、

リハビリによって、正常な脳へ神経回路を再構築し

損傷した脳の代わりに、正常な脳が機能させたり

第036回「神経細胞②」第086回「右脳の活性化②」

近い将来は、中枢神経を再生させ、人への移植も

期待できるので(パーキンソン病の方には朗報)

医学の発展を願うばかりです。→第038回「再生医療②」

【前回】→第045回「吃音症①」

【次回】→第047回「吃音症③」

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第047回「吃音症③」③/11

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このマンガを作成した事をキッカケに長年

疑問まで解けるとは思いませんでした(・∀・)

【前回】→第046回「吃音症②」

【次回】→第048回「吃音症④」

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第048回「吃音症④」④/11

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【前回】→第047回「吃音症③」

【次回】→第049回「吃音症⑤」

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