病状・後遺症の説明

2009年6月22日 (月)

第004回「急性期治療」

004

三時間(発症から搬送されるまで二時間)以内なら、

rt-PAによる急性期治療が行われます。3時間以上を

経過すると別の治療法が施されます。

(第005回以降をお読みください)

日本では三時間ですが、ヨーロッパでは4時間半までなら、

rt-PAによる急性期治療が行われています。

日本も今後3時間から4時間半となると思われます。

あと、カテーテルも日々進化しているので、リスクの

高いrt-PAによる血栓除去ではなく、カテーテルによる

高度な血栓除去も確立していくかと思われます。

脳梗塞の前兆=「一過性脳虚血発作

 【transient ischemic attacks= TIA

と呼ばれる症状があります。

一過性脳虚血発作とは、一時的に血栓が詰まり、

すぐに開通する為、数秒~24時間だけ、異変を

起こしますがすぐに治まる為、大した事が

ないと捉え、診察対策をせずに放置し、

やがて脳梗塞を発症するケースがあります。

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これらの症状に覚えがある方は脳神経外科、

目の場合は眼科や神経内科などへの診察をお薦めします。

●めまい(平衡障害)、手足のしびれ(感覚障害) 、

一時的な手足の麻痺、吐き気 、

複視(ものが二重に見える)、

頭痛(頭をハンマーで殴られているかの様な激痛) 、

耳鳴り、同名半盲(視野が不自然に欠ける症状)、

一過性黒内症(視野が黒いカーテンに覆われて

 見え難い症状) 、感覚障害(半身のしびれなど)、

半身麻痺、構音障害

(舌の麻痺で声を発せない、発し難い)

 失語(言いたい事があっても

 思う様に伝えれない)など。

脳卒中脳梗塞、くも膜下出血、

脳出血(については前兆症状が現れにくい)

前兆も含めて書きました。

一過性脳虚血発作の場合、  

血栓が時々詰まり、様々な異変を起こす症状なので

血栓が詰まっていない時にCTスキャンを

行うと見逃す場合があり

一過性脳虚血発作の前兆現象に心当たりがある方は、

中心血圧の測定で的確な血圧を把握し、

(中心血圧の測定ができる 医療機関がない場合、

普通の血圧計で起きてすぐの血圧の

 数値を測定し、高い場合注意です)食生活の見直し、

 運動などで予防を行うと脳卒中を防ぐ事ができます。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

004

検査には数万円かかりますが、

脳卒中で片マヒが残ってしまうと

百万単位のお金を失う事になるので、

前兆に該当する場合、診察を推します。

【前回】→第003回「弟、倒れる」

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第005回「現状説明①」①/2

005

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第006回「現状説明②」②/2

006

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第007回「手術の説明①」①/2

007

「減圧開頭術」は「外減圧術」とも呼ばれます。

「脳低温療法」は、冬眠状態の間に

手術をしているという事です。

この脳低温療法による手術が取り入れられてからは、

脳卒中発症後の身体機能が回復する人が増加しました。

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第008回「手術の説明②」②/2

008

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第014回「主観」

014

2月と寒い時期なので、どうしても

布団を覆ってないと寒かった為、

弟は、私かSさんに電話しようとし

事務所の近所に住んでいたSさんを

選択したのも、運命の分かれ目でした。

私だと事務所の住所を把握してなかったので・・

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第018回「目覚める」

018

目覚めてすぐの記憶は曖昧だったらしいです。

脳梗塞で倒れ、CT撮影後に眠ったので、ベッドで

目覚めて、Kおじさんが一番印象的だったとか。

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2009年6月23日 (火)

第021回「早期リハビリ」

021

タイミングがいいというのか・・NHKスペシャル「闘うリハビリ」

弟が倒れた頃に放送され、リハビリの大切さを学びました。

感覚的にはリハビリをすれば身体が動く様になるという

知識があっても、具体的にどういう事で身体の機能が

回復していくかを学ぶ事ができ、有難かったです。

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NHKさん、「闘うリハビリ」「闘うリハビリⅡ

復活した“脳の力”~テイラー博士からのメッセージ~

(↑この放送もかなり参考にさせて頂きました。)を

DVD化の検討して頂けないでしょうか・・?

半身マヒが残っている方で、観た事がない

存在を知らない人も多くいるかと思うので・・・。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

私のお祖父ちゃんが脳出血を発症した時は50代でした。

当時(1990年ごろ?)「早期リハビリ」という概念は

定まってなく、当時は重病人を動かすと危ないと

いう考えが多い中、救命(救急ではなく)搬送(救命

じゃないと受け入れてもらえない病院だとか)

された病院が関西ではかなり有名な病院で、この

当時ですでに、早期リハビリを取り入れられていた

記憶がある事を母が述べていました。しかし、

お祖父ちゃんは、それを「苛められている」と捉え、

(発症して間もなく、身体を動かしたりしていたので)

転院を母に告げ、母も無知だった(自分で言って

ました)お祖父ちゃんの言葉を鵜呑みにし、

【→お祖父ちゃんについて第043回「性格の変化」

転院を病院に申し出ましたが、婦長さんが凄く

反対したそうです。お祖父ちゃんを信じていたので

結局意志は曲げず、転院する事が決定した時、

婦長さんは大変残念がっていました。その後、

転院してからは転院先の病院でマッサージを

し続けて頂いたおかげで一本杖で歩けるまでに

回復してました。早期リハビリのおかげで筋力が

低下せずに済んだのかもしれませんね。

【前回】→第020回「調べましょう」

【次回】→第022回「マヒとは」

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第022回「マヒとは」

022

脳の働きについてまとめてみました。

弟の場合、右脳(右半球)損傷なので、

肉体機能は、左半身マヒとなり

精神機能は、

「直感 空間 感性 感情 芸術 音楽」

などに影響が表れます。

左脳(左半球)を損傷すると

肉体機能は、右半身マヒとなり、

精神機能

「理論 平面 科学 論理 理性 言葉」

などに影響が表れます。

脳の損傷部によって障害のあらわれ方は違います。

脳機能については次回にて。

【前回】→第021回「早期リハビリ」

【次回】→第023回「脳とリハビリ」

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第023回「脳とリハビリ」

023

(前回の続き)

脳細胞が壊死部位によって、障害のあらわれ方は違います。

前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉、小脳と分けましたが

簡略して書いてます。詳しく分けると・・

023

①前頭連合野・・思考、計画、判断、

                      自己判断、抑制

②ブローカ野 ・・言語(書く、話す)

③運動野・・随意運動の統制

④体性感覚野・・触覚、痛覚、深部感覚の知覚

⑤頭頂連合野・・感覚情報の統合

⑥聴覚野・・聴覚情報の知覚

⑦ウェルニッケ野・・言語の理解(読む、聴く)

⑧側頭連合野・・視覚、聴覚の知覚。

                        認識(扁桃核)、記憶(海馬)

⑨視覚野・・視覚情報の知覚

脳の絵を立体的に描けばもう少し部位が分かりやすい

かもしれません(;´Д`)左脳側(左半球)から見た絵です。

右脳(右半球)からだと、また障害のあらわれ方が違います。

右脳側から見ても、上図に描かれた部位の位置と

同じですが(言語機能は除く)「記憶」というものでも

右脳と左脳の役割は全く違います。

脳についてちまちま描いているので

↓参考になれば幸いです。

 脳のしくみ  脳のしくみ①

  脳のしくみ②、 脳のしくみ③、 脳のしくみ④

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

母は左半身マヒの祖父を見てきた事もあり

15年以上前の知識で、肉体が動かない事を

私に説明してきた時、すごくケンカしました。(苦笑)

「闘うリハビリ」の放送を観せたおかげで、

理解して頂きました。

衝突はするものの親という存在は

本当にありがたいもので早く

恩返しをしたいものです。

【前回】→第022回「マヒとは」

【次回】→第024回「流動食」

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